映画『空海ーKU-KAIー 美しき王妃の謎』
観てきました。
おかざき真里さんの『阿・吽』という漫画を読んで以来、最澄さん空海さんのファンになり、かなり以前から楽しみにしていた映画。
この映画は、空海さんが主役ではなく、彼の人生を追った物語でも真言密教にまつわるものでもなく、ファンタジーだということは、クチコミ等で知りましたが、それでも観てみたい気持ちがあり、行ってきました。
ところが実際に観て何が一番良かったかというと、中国、唐の時代の雰囲気が堪能できたこと。
きらびやかで、色鮮やかな世界。荘厳な建物。
なにせファンタジーですし、あれが唐の実際の姿ではないのかもしれませんが、何かとても惹かれるものがありました。
憧れのような、恐ろしいような、どこか懐かしいような。
あとから知りましたが、このセットは6年がかりで東京ドーム8個分の敷地に実際に造られたものだそうです!すごい。
その場所が襄陽というところらしく、襄陽といえば、確か諸葛孔明ゆかりの地では。
最近この地名とご縁があるなあ。
この時代の衣装も素敵。
ちなみに、あの独特の歩き方もとても印象的でした。
肝心のストーリーはというと、楊貴妃を巡るとても哀しい物語。
ただ、私はイマイチ感情移入しきれなかった。
というのは、楊貴妃役の女優さん、確かに大変お美しいのですが、西洋系の顔立ちにどうも違和感を拭えず。
異国の血を引くという設定を差し引いても、あの唐の時代の空気感と、西洋系美女がどうしても私の中でマッチせず、その為感情移入しづらかったのだと思います。
そして、切に切に願ったのが、「字幕で観たかった」ということ。
高橋一生さんの白楽天、とてもよかったし、染谷将太さん本人の吹替えも自然に聴けました。
ですが、映画はやっぱり言葉を含めてその本物の空気感、世界観を味わいたい。
中国人が日本語を話している違和感と、俳優さんのせっかくの渾身の演技をそのままの形で堪能できないもどかしさったら。
染谷さんが猛練習したという中国語も聴いてみたいし。
感情移入しきれなかったのは、その辺にも原因があるのかも。
字幕で上映してくれないかなー。
そしたら是非もう一度観てみたいです。
きっと、この映画に対する感じ方がまた違ったものになる気がするし、登場人物の印象も変わってくるのかも。