* 空と月 *

本好きのたわごと。

本が繋ぐもの

繰り返し読んでしまう、「本」が自分の半生を語る「本」の物語。

 

わたしの名前は「本」

わたしの名前は「本」

 

 

特に好きな部分がここ。

初めて告白するのだが、わたしはページをめくられると、興奮して背筋がぞくぞくするのだ。この人は、わたしを読みたいと思うだろうか、それとも、適当にめくって、拾い読みをしておわりなのだろうかと、考えてしまうのだ。

 …思わず、積まれている積読本たちに目をやる。

物も言わずに、じっと読まれるのを待っている健気な姿にキュンとなる(;_;)

読もう。

 

ところどころに登場する、引用文もいいです。

もし木を知らなかったら

森で迷ってしまうだろう。

物語を知らなかったら

人生で迷ってしまうだろう。

                 シベリアの長老

 

本は人生の道しるべだ、と思います。

本がなかったら、とっくの昔に迷子になっていて、今頃どうなっていたかわからない。

大げさではなく、本当にそう思います。

そして、その本は全て、「人」の手によって「人」の意志でつくられたもの。

人間関係に疲れて、本の世界に逃げ込んだつもりが、実は本を介して数えきれないほどの人達と接していたという…。

つまり私は、大勢の見知らぬ人たちに、救われていたということ。

そんなことを思い、あらためて感謝の想いを強くする。

 

私がこの本を買った当時に付いていた帯の、この言葉がとても好きです↓

親愛なる読者へ。

わたしはあなたのためにここにいる。